こころの間取り四畳半

野生動物、写真、外遊び、考えたこと

火星の春に咲く花をちょっと見にいこう

23日に撮影に行ってきたのだがブログを更新することができなかった。朝4時半に起床し、帰宅したのが午後8時。それから撮影した写真を確認したところで記憶は途絶えている。食事もとらずに寝てしまっていた。それくらいでへこたれるなんてなさけないなどと思うかも知れないが、一日中外で歩き回るのは思いのほかクるものがあった。帰宅してからも蛇口をしめる音などの生活音や外から聞こえる音が全て鳥の声に聞こえてくるのだから参った。しかし最近天候にも恵まれず、仕事柄連休もない身からすれば、一日中自然の中にいられたのだからありがたい悩みと喜ぶべきである。

早朝、まず向かったのは自宅から車で1時間程の湖。そこでカワセミでも撮れたらいいなあなどと考えて車を走らせる。到着するとすでに車が何台か停まっている。見ると大きなレンズをつけたカメラを持っている人やフィールドスコープを構えた人など、目的は僕と同じようだ。彼らはすでに美しい瞬間をイメージセンサや網膜に焼き付けたのだろうか。そう思うとまた劣等感に苛まれる。実際はそんな劣等感など抱くことも無く、「とり、かわいい、てんきいい」くらいのことしか考えていなかったと思う。

そして僕も探索を開始する。僕はじっと待つよりも動き回って写真を撮る。時には待って撮影することもあるが、それでは高級機を持っている方たちに、財布の中身も学生気分である僕が用意できた機材で及ばない面もあるのだ。

どんな悪いことをすればそんな高価な機材を手に入れられるのか。などと言いつつも本当はその方たちも汗水たらして働いてやっと手に入れたものであることくらい想像できる。これはそれが叶わない貧乏な怠け者が抱いている劣等感である。それか財布の中身も学生気分と言いたかっただけである。

その湖での撮影はあまり成果が得られなかった。天気は良かったが腕は良くなかったようで、カワセミの声はよく聞こえていたし、姿を見ることもできたが撮影することはできなかった。

撮影場所を変える。次の撮影地は気にはなっていたが行ったことが無かった大きな沼のある公園だ。ここでもカワセミを狙う。お昼近くでもよく鳴いて飛び回っているのでもしかすると子育て中だろうか。遊歩道脇の草むらに身を潜める。散歩中の老人が僕に驚く。

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これである。

ピントが甘く、太陽が高い位置にあったためかたい印象になっているが近くで姿を見られてよかった。

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すぐに行ってしまった。バイバイ。カワセミ

 

この公園のベンチで昼寝するが寒くなって起きる。

 

時刻は午後3時。その日は夕暮れからモモンガを見に行くことになっていたが、まだ早いのでまた別の場所へ行くことに。

次に向かったのが海岸近くの草原。国道からわき道へ入り車を停める。そして草原へ入っていくと生き物の気配がしてその場に伏せる。見るとエゾシカの群れだ。

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こちらには気付いていないようなので身を潜めたままさらにシャッターを切る。

シャッターの音に気が付いてあたりを警戒しだしたが、まだ僕の姿を捉えることはできていない様だ。何度かシャッターを切っていると、そのうちの一頭が僕の姿に気が付いたようでいっせいに逃げ出した。

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走るエゾシカは美しい。

轢かれるなよ~と思いながら探索開始。うるさく鳴いている鳥がいる。ヒバリだ。

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ヒバリの説明は今度。(今はめんどくさい)

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アオサギも飛んでいた。(今はめんどくさい)

 

そしてモモンガの撮影場所へ向かう。

以前撮影中に出会った方に案内していただき向かう。暗くなった森を歩き、途中で山の斜面を登ると目的の場所に着く。よくこんなところを見つけたものだと敬服致しました。

巣穴の前でモモンガが出てくるのを待つ。待っている間背後でなにか動くものが、エゾシカだ。さっきは美しいと言ったが今は煩わしい。そうしていると巣穴からモモンガが顔を出した。

そして撮影した写真がこれである。

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このへたくそが~!

巣穴から完全に出てしまっている。巣穴から顔を出しているところを撮ろうとボタンを押すがその瞬間カメラは待機モード。慌てて復旧させるも遅かった。いつも詰めがあまいんだよね。

このあとモモンガは夜の闇へと飛び去っていった。飛び去る姿が美しかった。

ストロボ撮影は難しいな。飛んでいる姿を写真に収めるのは至難の技か。しかしそんな写真が存在するということはそれをやってのける人がいるわけで。協力してくださった方もその一人だ。写真の道はきびしいなあ。

僕はリベンジを誓いその場を後にした。

巣穴の周りが特徴的だったのでトリミングしています。せっかく教えていただいた方に少しでも迷惑がかかると忍びない。

 

いつも一人で撮影してきたが、このように協力してくれる人がいること、情報共有できる仲間がいることは良いことであり、うらやましいことだと思った。

撮影に関して意固地になり排他的であった僕だが、素直に教えを請うことも大切だと思った。撮影中に出会った老人が言っていたことを思い出した

「仲間が増えるということは自分の写真が増えるということ」