こころの間取り四畳半

野生動物、写真、外遊び、考えたこと

くぬぎの木から滲み出る樹液の匂いに誘われ

修理に出していたカメラが帰ってきた。修理と言ってもファインダーについたゴミの清掃なので料金も高くなく、今は手元に戻ってきた喜びが大きい。

さっそく写真を撮りに行きたかったのだが、車関係の手続きのため市役所やら自動車協会やらへと行かなければならない。異動での引越しが多く、毎度手続きが面倒だ。ずっと後回しにしていた住所変更だが、前に住んでいた市の市役所から早く変更しろとのお達しがあったのでしぶしぶ行ってきた。

こういった書類を書くたびに古巣が主張してくる。市町村まではいいとして、番地や号があやしい。郵便番号なんてさっぱりだ。これだろうと思った郵便番号を記入する前に念のため検索してみると3つ前の家の郵便番号だった。

雑務を済ませ時刻は16時。もう大分日も長くなっているので撮影に向かった。

到着した場所はカメラを修理に出す前、最後に訪れていた場所だ。2週間も経っていないはずだが緑が増え、鳥たちも増えているようだった。橋の下に巣を作っていたツバメは雛が育ち飛び回っているようだ。以前訪れた時には聞かれなかった夏鳥の声も聞こえる。キジバトのあの妙な声も聞こえた。幼い頃はいったい何の声なのかと不思議に思ったものだが、正体がハトだと分かった時は謎がとけてスッキリしたとともに拍子抜けした記憶がある。

ツツドリも鳴いていた。鬱蒼とした森の奥から聞こえる筒を叩く様な音…これを不気味に思っていた人は多いのではないだろうか。ふくろうだと思っている人もいそうだ。

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こいつがあの「ポポ…ポポ…」の正体である。

カッコウカッコウ科のツツドリ。筒鳥というように筒を叩くような音で鳴く。北海道から九州にかけて夏鳥。日本のカッコウ類は全て托卵性で、ツツドリセンダイムシクイに托卵することが多いそうです。

托卵とは卵の世話を他の種にさせることである。カッコウ類は他の鳥の巣に卵を産み、その卵は、もともとそこで育てられていた卵より早く孵る。そして孵った雛はもともとあった卵を巣の外へと出してしまう。すると巣の持ち主は自分と姿かたちも大きさも違う雛をせっせと育ててしまうのである…

 

恐ろしすぎませんかね?

 

托卵とは無縁の人生を送りたいですね…

彼らは蛾の幼虫などを好んで食べます。

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夏の気配を感じながらいい気分で帰ろうとするとファインダーに違和感が。

私はゴミとともにあろう。